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三大納豆菌はどの納豆で食べられる?宮城野菌・高橋菌・成瀬菌の市販品を探してみた

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前回までに、

「日本の納豆菌は3種類しかないわけではない」

ということがわかりました。

昔から広く使われてきた代表的な三大納豆菌が、

  • 宮城野菌(宮城野株)
  • 高橋菌(高橋株)
  • 成瀬菌(成瀬株)

の3つ。

ここまでわかると、次に気になるのは当然これです。

「じゃあ実際に食べてみたい。何を買えばいいの?」

ところがスーパーで納豆の原材料表示を見ても、

「大豆、納豆菌」

としか書かれていない商品がほとんど。

肝心の「何菌なのか」がわかりません。

そこで今回は、

三大納豆菌を実際に食べるなら、どの納豆を選べばいいのか?

メーカー公式情報を中心に探してみました。

すると、思ったより簡単ではありませんでした。

宮城野菌は見つかる。

成瀬菌も見つかる。

でも、

高橋菌だけ、完成した納豆になるとなかなか見つからない。

納豆菌の世界、またひとつ謎が増えました。

※関連記事

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結論|宮城野菌と成瀬菌は市販品で確認できた。高橋菌が難しい

最初に、今回確認できた結果をまとめます。

納豆菌確認できた商品・方法菌株の確認
宮城野菌宮城野納豆◎ 公式に確認
成瀬菌花巻納豆◎ 公式に確認
高橋菌髙橋祐蔵研究所の納豆菌で手作り◎ 菌そのものを公式販売
高橋菌の完成品納豆明確な一次情報を探しにくい

意外だったのが高橋菌です。

高橋菌そのものは現在も販売されています。

それなのに、

「この市販納豆には高橋株を使用しています」

とメーカー公式サイトなどで明確に確認できる完成品が、宮城野菌・成瀬菌ほど簡単には見つかりません。

これはなぜなのでしょうか。

まずは順番に見ていきます。

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宮城野菌を食べるなら「宮城野納豆」

一番わかりやすかったのが宮城野菌です。

宮城野納豆製造所は、納豆菌そのものを製造・販売している老舗。

同社では現在も宮城野株を使った納豆を製造しています。

前回の記事でも触れましたが、宮城野菌は日本の三大納豆菌のひとつ。

昔ながらの強い糸引きや納豆らしい味わいを特徴としています。

そして私が特に気になっているのが、

「宮城野納豆(三角)」

です。

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宮城野菌+経木という理想的な組み合わせ

宮城野納豆(三角)は、しなの木の経木で包まれています。

これは前回調べた「経木納豆」と、今回の「三大納豆菌」がつながる商品。

つまり、

宮城野菌を使っていることがわかる

そして、

経木に包まれている。

これはかなり食べてみたい。

メーカーによると、しなの木の経木に三角形に包むことで香りが高くなり、大豆と木の香りを楽しめるとのこと。

単に三大納豆菌を食べるだけなら他の商品でもいいのですが、

菌+経木

を一度に確認できるのは魅力です。

宮城野納豆(三角)の特徴

  • 使用菌:宮城野株
  • 包装:しなの木の経木
  • 昔ながらの三角包装
  • 木と大豆の香りを楽しめる
  • 宮城野納豆製造所の商品

私の場合、最初に試すならこれになりそうです。

成瀬菌を食べるなら「花巻納豆」

次にわかりやすかったのが成瀬菌

岩手県花巻市の老舗、大内商店が製造している花巻納豆です。

大内商店では公式サイトで、

岩手県産大豆と伝統の成瀬菌を使用している

ことを明記しています。

しかも成瀬菌を使い続けて約100年。

菌がわかる納豆を探している側としては、ここまで明確に書いてあるのはありがたい。

成瀬菌の特徴は「臭い控えめ・白っぽい・糸が強い」

大内商店によると、成瀬菌で作った納豆には、

  • 納豆特有の強い臭いが比較的抑えられる
  • 白っぽく仕上がる
  • 糸引きが強い

という特徴があります。

ここはぜひ実際に確認してみたいところ。

宮城野納豆と並べたら、

香りに本当に違いがあるのか?

かなりわかりやすい比較になりそうです。

花巻納豆の特徴

  • 使用菌:成瀬菌
  • 岩手県産大豆を使用
  • 明治20年創業の老舗
  • 約100年にわたり成瀬菌を使用
  • 納豆臭が比較的穏やかとされる
  • 糸引きが強いとされる

ここまでは順調でした。

問題は次です。

高橋菌を使った納豆が、なかなか見つからない

三大納豆菌の最後が高橋菌(高橋株)

山形県上山市にある髙橋祐蔵研究所が現在も納豆菌を製造・販売しています。

公式サイトを見ると、

「髙橋株を使用して、ご自宅で自分好みの納豆造りが可能」

と明記されています。

つまり高橋菌そのものは、今も生きている。

しかも一般の人でも購入できます。

ところが、

高橋菌で作られた「完成品の市販納豆」を探すと急に難しくなります。

「高橋」という名前の納豆会社=高橋菌ではない

ここで注意したいことがあります。

納豆を検索すると、

「高橋食品」

「高橋納豆」

など、名前に「高橋」が入る会社や商品も出てきます。

でも、

会社名が高橋だから高橋菌を使用している、とは限りません。

高橋菌という名前は、三大納豆菌のひとつを開発・研究した系統を指すもの。

会社名や商品名の「高橋」とは別問題です。

今回の記事では、

メーカー自身が「高橋株使用」と確認できるもの

を探すことにしました。

この条件にすると、完成品の納豆は急に候補が少なくなります。

高橋菌なら「菌そのもの」を買える

完成品が見つけにくい一方で、髙橋祐蔵研究所では高橋株の納豆菌そのものを販売しています。

これが面白い。

大豆を用意すれば、自宅で高橋菌の納豆を作ることができます。

公式サイトによると、

  • 加える菌量
  • 発酵時間

などを調整することで、

  • 香りの強さ
  • うま味の濃さ
  • 糸引きの強さ

なども変えられるとのこと。

つまり、

同じ高橋菌でも発酵条件で味が変わる

ということ。

これは前回の、

「菌だけで納豆の味が全部決まるわけではない」

という話にもつながります。

だったら三大納豆菌を自分で作って比べる?

ここでかなり危険な誘惑が出てきます。

宮城野菌。

高橋菌。

成瀬菌。

種菌を全部入手して、同じ大豆で納豆を作ったらどうなる?

同じ大豆。

同じ量。

同じ容器。

できるだけ同じ温度。

同じ発酵時間。

これなら市販納豆を比べるより、菌そのものによる違いを比較しやすくなります。

ただし家庭で完全に同じ発酵条件を作るのは簡単ではありません。

菌ごとに得意な発酵条件が違う可能性もあります。

なので、

「科学的な比較実験」ではなく、家庭で試してみた個人的な比較

としてなら面白そうです。

これはいずれやってみたい。

市販納豆の「何菌か」がわからない理由

今回調べていて改めて疑問に思ったのが、

なぜ納豆のパッケージには菌株が書いていないのか?

ということ。

大豆については、

  • 北海道産
  • 国産
  • 有機大豆
  • 小粒
  • 大粒

など、かなり詳しく書いてあります。

ところが菌は、

「納豆菌」

だけ。

でも前の記事で調べたように、菌によって

  • 香り
  • 糸引き
  • 発酵状態
  • 生成する成分

などに差が出ることがあります。

だったら、

「この納豆は宮城野菌です」

などと書いてあったら、選ぶ楽しみが増えると思うんですよね。

ワインならブドウ品種を見る。

味噌なら麹を見る。

ヨーグルトなら乳酸菌の名前を見る。

なのに納豆は、

肝心の納豆菌がほとんど表に出てこない。

調べれば調べるほど不思議です。

大手メーカーは独自菌も使っている

理由のひとつとして考えられるのが、現在は三大納豆菌だけではないこと。

現在の納豆メーカーでは、

宮城野菌・高橋菌・成瀬菌のような伝統的な種菌のほかに、

メーカー独自に選抜・開発した納豆菌

も使われています。

たとえば、

「臭いを抑える」

「特定の成分を多く作る」

「発酵しやすくする」

など、目的に合わせて菌が選ばれることがあります。

つまり、

スーパーに並んでいる納豆=三大菌のどれか

ではありません。

私が昔覚えていた

「納豆菌は3種類」

という世界から、納豆業界はかなり進化しているようです。

三大納豆菌を食べ比べるなら何を見る?

実際に3種類を揃えられたら、私はタレを使わず比較する予定です。

チェックしたいのはこちら。

① 香り

最初に確認したいのが香り。

特に成瀬菌は、納豆特有の強い臭いが比較的抑えられるとされています。

本当に違うのか。

開けた瞬間から確認します。

② 糸引き

三大納豆菌はいずれも納豆を作る菌ですが、糸引きには菌株差があります。

  • 糸の量
  • 太さ
  • 強さ
  • 切れ方
  • 混ぜたときの粘り

まで見てみたい。

③ 豆の味

タレなしなので、大豆そのものの甘みやうま味も確認できます。

ただし、ここは使用している大豆の違いがかなり影響します。

「菌の違い」と断定しないよう注意したいところです。

④ 納豆の色

成瀬菌は白っぽく仕上がるとされています。

並べてみると目でも違いがわかるのか。

写真でも比較できそうです。

⑤ 後味

納豆を飲み込んだあと、

  • 香りが残る
  • 苦味がある
  • 大豆の甘みが残る
  • 発酵香が強い

などの違いも記録します。

ただし、市販品の比較には大きな弱点がある

ここはあらかじめ書いておきたいところ。

宮城野納豆と花巻納豆を食べて味が違ったとしても、

その差がすべて納豆菌によるものとは言えません。

なぜなら、

  • 大豆の品種
  • 大豆の産地
  • 粒の大きさ
  • 浸漬時間
  • 蒸煮方法
  • 発酵温度
  • 発酵時間
  • 熟成
  • 包装

まで違うからです。

特に宮城野納豆(三角)は経木。

花巻納豆は別の包装。

これだけでも条件が変わります。

だから市販品の食べ比べでわかるのは、

「この菌を使った、この商品の味」

まで。

「宮城野菌そのものはこの味」と断定することはできません。

これは実食記事を書くときにも忘れないようにしたいと思います。

現時点で私が買ってみたい3つ

今のところ、食べ比べ候補はこうなりました。

1.宮城野納豆(三角)

宮城野菌+しなの木の経木。

菌と経木の両方を確認できるので最優先。

2.花巻納豆

成瀬菌を約100年使い続けている老舗。

成瀬菌特有とされる「臭いの穏やかさ・白さ・強い糸引き」を確認したい。

3.高橋株の納豆菌

ここだけは完成品ではなく種菌

高橋菌を使った市販納豆で、製造元自身が菌株まで公表している商品が見つからなければ、

いっそ自分で作る

という方法もありそうです。

ただし、これは普通の食べ比べよりかなり大掛かり。

まずは市販品をもう少し探してみたいと思います。

結論|「三大納豆菌を食べる」は意外と難しかった

今回、

「三大納豆菌があるなら、3つ買って食べればいい」

くらいに考えていました。

ところが調べてみると、そう簡単ではありません。

宮城野菌なら宮城野納豆

成瀬菌なら花巻納豆

ここまでは公式情報からはっきり確認できました。

ところが高橋菌は、

菌そのものは現在も販売されているのに、完成品の市販納豆になると菌株を明記した商品がなかなか見つからない。

これは意外でした。

そしてもうひとつわかったのが、

普段私たちは「大豆」は選んでいても、「納豆菌」はほとんど選べない

ということ。

国産大豆。

北海道産大豆。

小粒。

大粒。

有機。

そういう表示はたくさんあるのに、

「宮城野菌」

「高橋菌」

「成瀬菌」

はほとんど表に出てきません。

でも、納豆を作っている主役のひとつは菌です。

そう考えると、

菌で納豆を選ぶ

というのも面白いと思いました。

まずは宮城野菌と成瀬菌。

そして高橋菌も何とか揃えて、

最終的にはタレなしで、

香り・糸引き・豆の味・色・後味

を比較してみたいと思います。

納豆研究、まだまだ続きそうです。

※この記事は各メーカー公式サイトなど、公開されている情報をもとに調査しています。「高橋菌使用」と公式に確認できる市販の完成品納豆については、引き続き調査します。商品仕様や販売状況は変更される場合があります。

参考にした主な資料

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