梅は、日本の食事に密接な関わりがあり、独特の酸味と風味で古来より日本の和食文化において長い間人々に愛されている食材です。
梅は、日本で食用のみならず薬用として利用されており、梅干し、梅酒、梅ジュースなど多岐にわたる製品があります。
栄養面では、クエン酸をはじめ、ビタミンCやミネラルが豊富に含まれており、疲労回復や強い抗菌作用があるとされています。
そんな身体に良くて、生活の知恵にも利用できる万能な食材梅ですが、1日の摂取量はどのくらいが適切なのでしょうか?
今回は、梅の適切な摂取量や摂取の仕方、梅を食べるときの注意点などを細かく紹介していきます。
梅は1日何個まで?
梅は、1日にどのくらいであれば食べてもよいのか知っている人はあまり聞いたことがありません。
食べ物は何でも適量があるので食べ過ぎはどれだけ身体に良くても害になってしまうこともあります。
梅はどのくらいが適量とされるのかは、梅を生のまま食べることはありませんので、具体的な数字で表すのは難しいです。
そこで日本人に親しみがある梅干しで計算すると、一般的に梅干し1個から2個が1日の適量とされています。
しかし、食べる人の健康状態や体質によっては、適量が異なりますので、自身の体調を見ながら調整していくことがおすすめです。
梅を食べ過ぎるとどうなるのか?
梅の過剰摂取は、その高い酸度により胃腸に負担をかける可能性があります。
また、梅干しを多量に食べてしまうと塩分過多になってしまい体調を崩してしまう危険があります。
ここでは、梅を食べ過ぎると起こる症状についてまとめました。
胃腸に刺激を与えてしまう
空腹時に大量に梅製品を摂取すると、クエン酸の影響により胃粘膜を刺激して胃痛や胃もたれの原因になることがあります。
また胃腸を刺激することで腹痛や下痢を引き起こす危険性もあるので注意が必要です。
塩分過多になる
梅干しなどの塩分を含む食品を一度にたくさん食べてしまうことで塩分を過剰摂取してしまうことになります。
梅干しの塩分は1個1〜3gです。健康な成人の1日の塩分摂取量は男性7.5g未満、女性6.5g未満とされています。
これは梅干し2、3個の量に相当しますのでこのくらいを目安に食べてみてください。
食べ過ぎにより血圧が上がってしまったり、気分不良を起こすこともありますので特に塩分に注意して生活している人ははちみつ梅などでも注意です。
【参考サイト】梅干しの食べ過ぎは大丈夫?塩分が多い?1日何個まで食べられるのかや健康のリスクを梅干し農家が徹底解説
梅の安全な食べ方
梅を安全に楽しむには、摂取量を守り、食べるタイミングに注意することが大切です。
梅干しを空腹状態で食べることを避け、食事と一緒に梅製品を摂ることで、胃腸への負担を軽減できます。
ここでは、梅を効果的かつ安全に摂取するポイントを紹介します。
疲労回復には運動後の摂取がおすすめ
梅干しにはクエン酸が含まれており、クエン酸は疲労回復に役に立ちます。
運動後に梅干しを摂取することでクエン酸の効果を十分に得ることが出来ます。
食事前に食べると血糖値を下げる
梅干に含まれるαグルコシダーゼという成分は、血糖値を下げる効果があります。
食事前に梅干を摂取することは、糖質の吸収を抑えて、血糖値の上昇を抑える可能性があります。
そのために血糖値が気になる方には食前の梅干の摂取をおすすめします。
また、熱中症予防に梅干しを使用する場合は、水分とともに摂ることが推奨されています。
梅干と塩辛などのおつまみを一緒に食べない
梅干には塩分が含まれていますが、はちみつ梅やしそ漬けになっていることで意外にも塩分を忘れてパクパク食べてしまいます。
そんな時にお酒けのおつまみと一緒に食べてしまうとかなりの塩分過多になります。
塩辛や干物、漬物などは梅干と同じでたくさんの塩分が含まれています。
塩分の強い食品同士を食べてしまうと塩分過多で身体の調子を悪くしてしまうこともありますので安全な梅の摂取のためには気をつけましょう。
梅の摂取における注意点
梅は健康に良い影響を与える食品ですが、特定の健康条件を持つ人々、特に胃腸が弱い人や高血圧の人は摂取量に特に注意が必要です。
生の梅は食べないこと
青い梅は、梅シロップや梅酒に使われますが生で食べることはおすすめできません。
梅の未熟な果実やその種には毒になる成分が含まれているからです。
青酸を含む天然の有毒物質であるアミグダリンなどが身体に悪い影響を及ぼします。
食べてしまうと頭痛やめまいなどの中毒症状が起こることがありますので生の梅を食べないようにしてください。
梅干を食べすぎない
梅干には塩分が含まれており、3個も食べると1日の必要な塩分量を超えてしまいます。
美味しい梅干は何個も食べることができますが、多量に食べてしまうことで塩分の影響により胃腸粘膜が刺激を受けてしまい腹痛や下痢を引き起こしてしまいます。
塩分濃度の低い梅干でも美味しいからとたくさん食べてしまうのは、やめましょう。
また、一部の薬との相互作用が懸念されるため、常用している薬がある場合は医師や薬剤師に相談することが望ましいです。
まとめ
この記事では、梅の健康効果や食べ方の注意点などを紹介しました。
梅はその健康効果から「万能薬」とも称されることがあります。
日本では古来から親しまれてきた歴史の長い食材です。
しかし保存食とされる梅干にはたくさんの塩分が入っているので摂取量には注意する必要があります。
梅の健康効果を十分に発揮してもらうためには、その食べ方や注意点をしっかり知っておく必要がありますね。
この記事を参考にして毎日の食生活に梅を適量に取り入れて、健康的な生活を送りましょう。