エルメスの庭シリーズを比較！6種類の香水の特徴を解説。お得に試せる方法も

世界中で愛されている高級ブランド「エルメス」は、その卓越した職人技をバッグやファッションアイテムだけでなく、香水にも反映させています。

この記事では、特に日本での人気が高く、すでに多くの方に親しまれているエルメスの「庭」シリーズのフレグランスに焦点を当てて詳しく解説します。

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エルメス「庭」シリーズとは何か？

「庭」シリーズは、エルメスが2003年に発売し、大成功を収めた「地中海の庭」でスタートしたフレグランスシリーズです。

「◯◯の庭」と名付けられたこれらの香水は、「庭園のフレグランス」として公式に称されています。

2024年現在、エルメス「庭」シリーズは6つのバリエーションが市場に出回っており、下記の順序で紹介されています。

そして、6つの香水がユニークな香りとストーリーを持っているのです。

発売年	香水名
2003年	地中海の庭
2005年	ナイルの庭
2008年	モンスーンの庭
2011年	屋根の上の庭
2015年	李氏の庭
2019年	ラグーナの庭

ジャン＝クロード・エレナの香りづくり

ジャン＝クロード・エレナはエルメスの最初の専属調香師として知られています。

彼は2003年の「地中海の庭」のヒットをきっかけに、エルメスと専属契約を締結し、2016年まで5つの「庭園のフレグランス」の開発を手掛けました。

※最新作「ラグーナの庭」は、彼の後任であるクリスティーヌ・ナジェルが調香を担当しました。

エレナがエルメスとの契約時に交わした重要な条件の一つは、マーケティングテストを行わないことで、彼の創造性を最大限に引き出す自由を保証しました。

彼はまた、原料に妥協することなく、情熱を持って香りの高い芸術性とこだわりを追求しました。

「香りの芸術性」への注力

エルメスの「庭」シリーズは、商業的な売れ行きを超えた芸術性にフォーカスしています。

エレナの独自の感性とインスピレーションから生まれた香りは、市場や大衆の要求に迎合することなく、個性を保ちつつも周囲に好印象を与える香りを提供しています。

各フレグランスが持つ独自の庭園ストーリーは、エレナがその地を訪れ、直接感じた印象を基に香りに落とし込まれています。

彼の情熱的なアプローチは、性別や年齢を問わず、人々の感情に深く訴えかける作品を創出しています。

これにより、「庭」シリーズはまるで絵画のような芸術的な香水コレクションへと昇華されました。

エルメス「庭」シリーズの特徴的な香り

エルメス「庭」シリーズのフレグランスは、コンセプトや香りの系統に一貫性があります。

これらの特徴を理解することで、さまざまなシチュエーションや気分に合わせて選ぶことが可能ですし、贈り物としても最適です。

世界各地の庭園からインスパイアされたユニセックス香水

エルメス「庭」シリーズは、全世界の庭園をイメージした香水で、自然由来の成分が中心。

これにより、花や草、木、水など自然の香りが際立ちます。

合成の甘さやきつさを感じさせない香りは多くの人に支持されています。

また、性別や年齢を問わず使いやすいデザインで、香水初心者にもおすすめです。

高品質な原料のみを使用し、エルメスの伝統的なクラフトマンシップが光ります。

日常使用に最適な「オードトワレ」

エルメス 「庭」シリーズの香水はすべて「オードトワレ」タイプで、日常使いに適しています。

このタイプは、持続性と軽やかさのバランスが良いため、どんなシーンでも馴染みやすいです。

また、気温が高くなる季節にもぴったりの濃度です。

種類	香料濃度	持続時間
オーデコロン	3〜5％	1〜2時間
オードトワレ	5〜8％	3〜4時間
オードパルファム	8〜15％	約5時間
パルファム	15〜35％	5〜7時間

※持続時間は目安です。香りの強さは成分により異なります。

香りのカテゴリは「フレッシュ」「デリケート」

エルメスの「庭」シリーズは、みずみずしさと透明感あふれるフレッシュな香りが特徴です。

夏場でも快適に使用できる軽やかな香りは、繊細で洗練された印象を与えます。

香水名	香りのカテゴリ
地中海の庭	シトラス・フローラル
ナイルの庭	グリーン・ウッディ
モンスーンの庭	スパイシー・フローラル
屋根の上の庭	グリーン・フルーティ・フローラル
李氏の庭	グリーン・シトラス
ラグーナの庭	フローラル・ウッディ

「庭」シリーズの各香水がイメージする国や街

エルメス「庭」シリーズは、世界中の美しい場所をイメージして創られています。

以下の表でそれぞれの香水がイメージする場所を見てみましょう。

香水名	イメージする場所
地中海の庭	チュニジア
ナイルの庭	エジプト
モンスーンの庭	インド・ケララ州
屋根の上の庭	パリのエルメス本社ビル屋上
李氏の庭	中国
ラグーナの庭	ベネチア

ジャン＝クロード・エレナやクリスティーヌ・ナジェルのような調香師が各地を訪れ、直接インスピレーションを受けたことで、これらの地域の魅力を香りで表現しています。

エルメスの庭シリーズを比較！6種類の香水の詳細

ここからは、エルメス「庭」シリーズの個々の香水について詳しく解説していきます。

地中海の庭の特徴

チュニジアの友人の庭でイチジクの葉の香りに触れた経験からインスパイアされた、「地中海の庭」は「庭」シリーズの最初の香水です。

香調	詳細
トップノート	ベルガモット、レモン、マンダリン：初めての香りはシトラス系で、クリーンな感じがします。
ミドルノート	オレンジブロッサム、セイヨウキョウチクトウ：フローラルな中心香りが穏やかな印象を与えます。
ラストノート	イチジクの葉、サイプレス、レッドセダー、グリーンレンティクス、ピスタチオ、ムスク：温かみのある木の香りとムスクが長持ちします。

「地中海の庭」はシトラスとフローラルの組み合わせが心地よく、メンズライクな印象も与える香りです。

序盤はクリアで爽やかなシトラスノートが際立ち、次第に温かみのある木の香りに移行します。

その自然な甘さと洗練された香りは、オフィスやカジュアルな日常にもぴったりです。

ナイルの庭の特徴

ジャン＝クロード・エレナはエジプトのアスワンの島でグリーンマンゴーの木からインスピレーションを受け、「ナイルの庭」を調香しました。

彼は西洋のステレオタイプから離れ、エジプトのリアルな自然をフレグランスに反映させたかったと言います。

「ナイルの庭」は「庭」シリーズの中でも特に人気があり、フレッシュでモダンな香りが特徴です。

ライトな感じでありながら、ロータスやピオニーなどのフローラルエッセンスが優しく香り、グリーンマンゴーやグレープフルーツの爽やかさが感じられます。

香水の持つフローラルとウッディの絶妙なバランスは、日常使いに最適で、季節を問わず楽しめる香りです。

このように、エルメスの「庭」シリーズは、その洗練された香りとストーリーで、日々の生活に洗練されたアクセントを加えます。

それぞれの香りが持つユニークなキャラクターは、さまざまなシーンでの使用を楽しくします。

モンスーンの庭の特徴

インドの豊かな自然を思わせる「モンスーンの庭」は、モンスーンの到来で甦る生命力を象徴しています。

ジンジャーやカルダモンなどのスパイスが際立ち、一方でウォーターノートはマリンノートに近く、きゅうりやメロン、スイカのようなみずみずしさを表現しています。

体温や気候によって異なる印象を与える複雑な香りは、使う人によって様々な表情を見せます。

香り成分	説明
ジンジャー	刺激的なスパイス感があり、香りのスタートを爽快に演出します。
ジンジャーリリー	熱帯的なフローラルノートが香りに深みを加えます。
ウォーターノート	清涼感ある水の香りが基調で、みずみずしいウリ系の香りが感じられます。
ペッパー	鋭い辛さがアクセントとなり、香りに力強さをもたらします。
カルダモン	スパイシーでありながら、あたたかみのある甘さも感じさせます。
ベチバー	土っぽいウッディな香りが長く続き、落ち着きのある印象を与えます。

屋根の上の庭の特徴

パリ・エルメス本社ビルの屋根の上に広がる秘密の庭園からインスピレーションを得た「屋根の上の庭」。

この香水は、そこで育つフルーツと花々の調和が特徴です。

香り成分	説明
洋梨	みずみずしさがあり、若々しいフルーティノートを提供します。
アップル	新鮮で自然な甘さが香りの基調を形成し、さわやかな印象を与えます。
マグノリア	豊かな花の香りがエレガントな雰囲気を醸し出します。
ローズ	古典的な美しさと深みを香りに加え、女性らしさを象徴します。
草の香り	自然の生の香りが全体を通して感じられ、爽やかさをさらに強調します。

この香水は、フルーツの甘みと花の華やかさが見事に融合しており、甘すぎず洗練された大人のフルーティーフローラル香りを実現しています。

パリのエルメス本社ビル屋上の秘密の庭を思わせるような、フレッシュで上品な香りは、男女問わず使えるバランスの取れたアロマです。

ビジネスシーンでもプライベートでも活躍する香りで、エルメスのフレグランスの中でも独特の位置を占めています。

李氏の庭の特徴

「李氏の庭」は、エルメスの「庭」シリーズの中でも特に独特な存在です。

この香水は中国の庭園からインスパイアされたもので、金柑や花山椒、竹林など、中国の自然が持つ独特の風情を感じさせる要素が盛り込まれています。

香り成分	特徴
金柑	甘く、やや土っぽさのあるフルーティーな香りが特徴です。
ジャスミン・サンバック	ジャスミン茶にも使われるこの花は、清涼感あふれるフローラルの香りを提供します。
ミント	清涼感と少しのスパイシーさを加え、爽やかさを演出します。

「李氏の庭」は一貫して金柑とジャスミン・サンバックが螺旋のように絡み合うような香りが特徴で、それにより長く持続する印象深い香りが楽しめます。

朝露や雨上がりのようなしっとりとした感じが漂う、非常に洗練された香りです。

ミントや竹の香りが加わることで、より一層の深みと落ち着きを感じさせます。

これらの要素が融合し、まるで中国の庭を散策しているかのような感覚を味わえるでしょう。

ラグーナの庭の特徴

「ラグーナの庭」は、イタリアのヴェネチアにインスピレーションを得て作られました。

この香水はエルメスの2代目調香師、クリスティーヌ・ナジェルが手がけた作品で、海や潮風の要素を取り入れた独自のアプローチが見られます。

香り成分	特徴
マグノリア	華やかで上品なフローラルの香りが基調。
トベラ	さわやかで緑豊かな印象を与えます。
ホワイトリリー	繊細で清楚なフローラルの香りが魅力。
ソルティノート	潮風を感じさせるユニークな香りが加わり、海辺の雰囲気を演出。
ウッディノート	温もりと奥深さを提供し、持続性のある印象を与えます。

トップはマグノリアやリリーの華やかなフローラルが感じられる一方で、次第に海の潟から感じるマリンノートやウッディノートが前面に出てきます。

ラストはパウダリーなムスクが残る、非常に洗練された構成です。

「ラグーナの庭」はパーティーなどの特別な日にぴったりで、しかし日常使いにも十分適していると評価されています。

どちらの香水も、体調や気候によって受ける印象が異なるため、実際に試してみることがおすすめです。

特に「庭」シリーズはそのデリケートさが魅力で、さまざまなシーンで使い分けることが可能です。

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