個人年金保険とは?国民年金保険との違いや関係性は?

個人年金保険と国民年金保険の違い 保険

「老後の年金2,000万円が足りない」という話題で、最近注目された公的年金ですが、今でも老後の年金はもらえないと本気で信じている人がいるようです。

また日本では、個人年金保険の加入率の低さが際立っている特徴があります。

そこで、今回はちょっと検証してみました。

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年金が破綻するって本当なの?

少子高齢化社会で、今後大幅な高齢者の増加に対して、労働人口不足に陥ることから、度々言われているのが『年金破綻論』です。

国民年金加入の資格期間が10年以上なら、年金を受けとれる

現在は法改正されて、国民年金加入の義務における資格期間が10年以上となれば、年金を受けとれるようになっています。

つまり、最低10年間、国民年金保険料を納めた実績があれば、国民年金の最低限度額はとりあえず老後に貰えることになったわけです。

まず、これについて巷で誤解が多いようなので、ここで少し解説します。

国民年金は20歳から加入して25年間の保険料納付実績が前提だった

元々日本の年金制度は、国民年金の方では20歳から加入して25年間の保険料納付実績を前提としていました。

つまり20歳加入で、45歳以降はそのまま個人商店や個人事業主の場合でも、その後15年間を納めていれば、受け取れる年金額を増やすことが出来ていました。

雇用保険と厚生年金は会社員なら20歳から就職して約40年払う

つまり、会社員の場合は20歳から就職して約40年は雇用保険と厚生年金を払うことで、国民年金を払っているのとの同じですが、当初65歳定年を想定していないため、5年短く国民年金保険料納付実績が短い分、厚生年金の「2階建て」で、老後の年金としたのです。

また、個人事業主や商店では定年という場合が無く、それぞれ60歳を過ぎても働くことが多いので、老齢基礎年金の繰下げ受給を申請してそのまま保険料納付終了後も働き、充分に老後資金を貯金してから、引退して国民年金を受取るといったケースが一般的でした。

年金は収入次第で減額されるようになった

しかし、日本は戦後から徐々に長寿社会となり、また高度成長以後は住宅環境も整備されたことで、近代化した暮らしに合わせて、終身雇用以外にも、多数の産業が登場した背景があります。

特に「定年後はのんびり暮らす」というよりも、60歳を過ぎても働くといった場合、これまでの制度では、年金は収入次第で減額されるので、年金ばかりに頼って暮らしているわけでないといったライフスタイルが増えていったわけです。

これは内閣府のデータでもはっきりと示されています。

4 高齢者の就業|平成29年版高齢社会白書(全体版) - 内閣府
内閣府の平成29年版高齢社会白書(全体版)&#1243...

現時点、日本の全人口の労働者数の約1割が65歳以上なので、老後に年金ぐらしそのままの人というのが減ってきている事は確かです。

しかしながら、年金保険料、特に国民年金に関しては、保険料払込期間が最大でも40年間と決められているため、60歳以降は保険料を収める必要はありません。

変な話、仮に時給や給与が老齢で収入が下がっても、天引きされる事は無く、あるいは個人事業主で収入があるなら、働けなくなるなるまで、国民年金保険をそれほど受け取らなくても構わない場合もあったわけですね。

この意外にも大きく労働人口が減らない代わりに、企業を中心として新規採用、つまり毎年定率の新規採用率が上がり、しかも『定年』が最大でも65歳となるなら、少子化によって労働確保が難しくなるのが根本的に「年金破綻論」の背景にあります。

よく言われる『年金に加入しても、現在の高齢者に支払う年金で消えてしまう』という論理ですね。

労働者の平均年齢は年々上昇している

それなのに、実際のデータでは65歳以上の労働人口が増加している点が面白いですよね。

約1割の高齢者は、あまり年金に頼らず、自分で稼いでいる代わりに、この労働者は国民年金保険料を納める必要がないのです。

更に、最近では企業で早期退職が増えていますが、その背景を考えて法改正で、わざわざ国民年金加入実績を25年から10年に縮めることになったと言えます。

少子化はなかなか止められないませんが、労働者の平均年齢は年々上昇しているわけです。

そのため、厚生省人口問題研究所「日本の将来推計人口」の調査では、2075年の未来の日本は、労働力人口の約4分の1が高齢者という状況になることが見込まれています。

4 労働力の高齢化

しかしながら、高齢になって全ての職種で採用しても、労働期間は20年と長く維持できないことから、近年では外国人労働者の採用を増やすことで、将来の労働人口減少に対処しようとしているのでしょう。

少子高齢化の問題点も、こうして別の視点で捉えると、国民年金破綻論というより、『老後の暮らしは大きく変わる』と考えた方が良さそうですね。

個人年金保険と国民年金は概念が違う

多くの意見では、民間の保険会社の個人年金保険と公的年金との違いは、支払いを民間がやるか国などの公的機関が行なうかの違いでしか無いでしょう。

しかし、そもそもこの2つは、概念自体が異なり、互いに似ているのは「老後資金」という一点だけです。その違いは明らかに以下の点があげる事ができます。

  • 公的年金・・・・・非保険者が亡くなるまで支給、支給額は増額限度がある
  • 個人年金保険・・・原則、指定期間までの支給、支給額は自由設定

また、年金受給開始年齢は公的年金の場合は、国民年金で原則65歳からで、先延ばしは申請することで結果的に受取る年金は増額出来る仕組みを検討中ですが、個人年金保険は、被保険者、つまり契約者が60歳以降で、大体75歳を限度に、60歳、65歳、70歳、75歳と個人で指定出来ます。

個人年金保険と国民年金は税金対策が違う

支給額が増えれば所得税が課税される点では、どちらも同じですが、個人年金保険は雑所得ですから、所得税の計算方法法とは異なり、年金受取の際に保険料控除が効果的に節税になる点が違うのです。

また個人年金保険は自由契約で、通常20歳以上で40代前後までの範囲で加入するのが通例なのと、国民年金とは違って年金を受け取りながら働いて収入を得ても、年金が減額される事はありません。

個人年金保険は純粋な収入、 国民年金は生活保障制度

この点、国民年金は「生活保障制度」として機能し、個人年金保険は純粋な「収入」として捉える事ができます。

加えて、国民年金は40年間保険料を支払った場合の満額でも、月額64941円で、私の知り合いのように、保険料実績が20年位で、満額に至らなくても約5万円位は受け取れる仕組みでしたので、『国民年金は生活保護みたいだな』という感覚があるようです。

もちろん、厚生年金もあるので、多少はこれより増えますが、現在50代の人でも、60歳で労働を辞めるつもりという人は少ないです。

私の知り合いも、途中解約して、既に個人年金保険の解約金を使って失業中の資金とし、現在は個人年金保険は未加入という人がいます。

失業時にこの個人年金保険の解約金で、しばらく国民年金保険料を支払っていたので、いわゆる老齢基礎年金の不足についてはあまり心配していないようです。

これもまた、個人年金保険自体は養老保険同様、『貯蓄型保険』のため、解約金が発生するため、基本的に加入しても損はないというのが利点となっています。

ちなみにその知り合いが個人年金保険に加入したのは30代の頃で、10年近い保険料納付実績から、元本は減らないで済んでいたので、個人年金保険は「使える資金」としての捉え方をしているようです。

国民年金保険は、あくまで最低保証

現在、政府は年金支給開始年齢を70代以降に引き上げる検討に入っていますが、この背景にあるのが、根本的に労働市場の高齢化という現実が控えているからですね。

背景は働き方の変化がある

日本の現状、その問題点は何も少子化による労働人口減だけではありません。

AIや労働の効率化で、働き方が大きく変わろうとしているからです。

一方で、長い不況の中では国内の生産拠点が海外に移転し、国内での労働はそれまでの「人力」から、機械化やデジタル化で、多くの労働者を必要としない時代が予見されています。

その中で、仮に定年後に年金生活を考えてライフスタイルを想定した場合、少子化以外にこうして労働人口自体が縮小した未来が待っているなら、老後資金で悩むよりは、『老後をどう生きるか?』に考えをシフトした方が良さそうです。

デジタル、効率化などの影響は働き方に大きな影響を与える

個人的な話になりますが、私自身の周囲の人たちで、20代から就職し、様々な業界で開発や販売、流通に関わって来た人たちが、総じて言っているのは急速なデジタル、効率化などの影響で「単価」は下がり続けて来たということです。

そのため、大きな収益を得られるには、一つの企業で多くの業界をボーダレスに関わる必要があり、単一の仕事だけで高い収入を得ること自体が今は難しいと実感しているということです。

例えば、流通では宅配がありますが、これも全自動の波が到来しています。

本来、宅配の仕組みは集荷と配送の2つで成り立ってますが、この中で末端の宅配人員を増やしたところで、多くの家庭が共働きなどで日中、どこの家庭も不在が多くなっています。

これでは宅配自体が成り立たないので、最近では各地拠点に専用のボックスを配置し、24時間集荷と受取りを実現する宅配ボックスが普及し始めています。

これで、宅配に要する人員を一定数削減できるわけですから、この流れは今後も増えるのは確実でしょう。

実際に、新型コロナの影響で人が直接介する仕事が減っていくのは一気に加速していくことでしょう。

国民年金保険は、従来の終身雇用の流れが今でも継続して将来もそうなら、老後の資金として頼りになる存在です。

しかし現在は労働の効率化と「歳をとっても楽に働ける」という流れが出てくるなら、定年制度自体が果たして意味ある制度になるかはわかりません。

私は個人的に、将来の国民年金制度は、生活保護のような最低生活保障として残るが、代わりに労働自体が大きく変わると予見しています。

個人年金保険も大きく変わる予想?

通常の民間保険では、死亡保障や医療保障など、不測の事態に備えた文字通りの「保険」がそのスタートでしたが、一方で長寿社会に合わせて、死亡保険自体が貯蓄性を持たない性質に代わってきています。

背景にあるのは寿命が延びたこと

要するに被保険者が死んでからの家族の補償よりも、被保険者自身が生きている間にどう保障するかに重点が置かれるようになってきたわけです。

これも、日本が健康寿命の伸び率が過去最大になったお陰といえます。

男女とも平均寿命は80歳を超えてますからね。

更に医療の向上で、そう簡単には昔の様に簡単には死亡するケースは回避されているわけです。

更には、最も保険加入率が高い団塊世代の高齢化で、満期保険金自体が保険業界では経営圧迫の懸念さえあります。

https://www.dir.co.jp/report/research/capital-mkt/it/20171013_012369.pdf

民間の保険会社にとっての大きなリスクは、保険契約者が契約期間中に死亡してしまうことです。

仮に保険料を積み立てて、準備金(保険金元本原資)を作っても、死亡リスクの高い高齢者が長生きするなら、労働期間中の死亡リスクはそれだけ数が増えることになります。

保険業界では医療保険を重視する姿勢に変化

この背景から、保険業界では医療保険を重視する姿勢に変化してきたわけです。始めから長い労働期間とか、高齢化社会を見据えているわけですね。

従って、私が50代で個人年金保険を解約して資金としたように、これからの個人年金保険は老後資金というよりも、国民年金などの公的年金と合わせて、老後の生き方、働き方を支えるセーフティネットとなる可能性が高いのです。

年金は公的でも個人年金保険でも、使い道は何でもいいのですからね。

場合によっては、何かの運用資金にもなるわけです。

実際、私の知ってる範囲では、国民年金と個人年金保険を合わせて運用資金としながら、投資に回して資産形成をする人も多いです。

つまり生活で消費するのではなく、お金を増やすための原資として年金を使うという考えですね。

国民年金と違って、個人年金保険は受取り方も自由に選択できるため、こうした考え方も出来るようになるわけです。

老後に悠々自適はもう古い?

最後に、我が家に年金生活者が既に2人いますが、その生活は毎日テレビを見て、昼寝、毎日同じことの繰り返しです。

定年後はしばらく旅行も趣味でしたが、流石に10年ですっかり飽きてしまい、結局は生き甲斐らしい行動は今ではすっかり見られない、普通の後期高齢者です。

平たく言ってそれは正に退屈ですね。

1日何かやる義務とか、そうした能動的な行動を自分で生み出すというのは、そう簡単ではありません。

両親は年金はかなり多く貰っている方ですが、食べること以外に趣味はないのが実情です。

『老後の2,000万円問題』とかは、ひょっとしたら発想がもう古いのかもしれませんね。

考えてみたら、それまで会社で仕事と家事以外、目立った趣味もない人が、老後に活発に何か能動的になにかしながら幸せかどうかよりも、暇でしょうがない退屈な日々が20年も30年も続くわけです。

そのために今老後を心配するというのも、これからの未来社会に順応できるのでしょうか?と私はふと考えてしまいます。

国民年金を運営する国も、個人年金保険を提供する保険会社もこうした未来を想定しているなら、やっぱり国民も発想の転換が必要となってきているのかもしれませんね。

プロフィール
この記事を書いた人
松浦ちさ(通称たんご)

子持ちのアラフォー女子。何かとこだわりの強いたんご親子が試したコト、気になったコトを発信中。闇話や裏話が大好き!ときどき発信しています。

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